事業用ナンバー(黒ナンバー)を取る際の書類の記入の仕方・手続き
軽貨物運送業を始めるには、事業用ナンバー、いわゆる黒ナンバーを取らなければなりません。
クルマ屋さんでもやってくれるところもありますが、その分費用がかかりますし、難しい手続きではありませんので時間があれば個人で取得することをお勧めします。1日で完結できます。
用意する書類は5種類
用意する提出書類は以下のものです。
- 貨物軽自動車運送事業経営届出書(正・控)
- 運賃料金設定届出書(正・控)
- 貨物軽自動車運送事業運賃料金表(正・控)
- 事業用自動車等連絡書(2枚)
- 車検証(コピーでも可)
1〜4は各陸運支局に置いてありますが、事前に入手して全て記入した上で持っていけば、当日はスムーズに手続きができるでしょう。それぞれの書類の入手方法、記入の仕方をご紹介します。
1. 貨物軽自動車運送事業経営届出書
入手は以下のリンクをクリックしてプリントアウトしてください。
プリントアウトしましたら、赤枠の部分を記入しましょう。
個人事業主一人で自宅で開業する場合、以下のような記入の仕方になります。
- 氏名または名称の「通称名」は、自分の屋号(会社名みたいなもの)になりますので、自分で考えて気に入った屋号をつけましょう。特になければ「〇〇運送」などでも良いでしょう。
- 自動車車庫の収容能力は、普通車1台分の駐車スペースは15㎡必要ですので、軽自動車でもこの数値でOKです。
- 施設の収容能力は、自宅の一室を休憩・睡眠場所とするなら、6畳が10.9㎡ですので11㎡にしました。
- 運送約款は国土交通省で作られた標準のものがありますので、特に自分で作らない限りはこれを使用してOKです。
- 最後に印鑑を2ヶ所に押します。
2. 運賃料金設定届出書、3. 貨物軽自動車運送事業運賃料金表
入手は以下のリンクをクリックしてプリントアウトしてください。
まず、運賃料金設定届出書の記入の仕方です。以下のように、赤枠で囲った所を記入します。
- 提出日
- 提出する運輸支局名
- 住所・氏名(名称)・代表者名・電話番号(無くても大丈夫です)
- 1. 氏名(名称)・住所・代表者名
- 2. 事業の種別...貨物軽自動車運送事業(印刷されています)
- 3. 設定した運賃及び料金を適用する地域...運賃料金表で設定した料金を適用する地域を選択します。通常は「全国」で問題ないでしょう。
- 4. 設定した運賃及び料金の種類、額及び適用方法...別添のとおり(印刷されています)
- 5. 実施年月日
次に「貨物軽自動車運送事業運賃料金表」です。
こちらで運賃を細かく自由に設定することができます。しかし、初めてやる方には相場がわからない、また委託会社などに所属する場合は委託会社や元請会社の言い値(1個160円、1日18000円など)で仕事をすることがほとんどですので、あまり考えすぎても意味がありません。ですので、国土交通省が設定した標準運賃表がありますので、これをそのまま採用するのが良いかと思います。標準運賃が記載された運賃料金表は以下のPDFを保存して印刷してください。すべて記入されていますので、このまま提出します。
4. 事業用自動車等連絡書(2枚)
こちらは2枚提出します。以下のリンクよりダウンロードして2枚印刷してください。
記入の仕方は以下のようになります。赤枠の箇所について2枚とも同じように記入してください。
- 事業等の種別...貨物[軽]
- 使用者の名称・住所・所属営業所名
- 仕様の本拠の位置...使用者の住所と同じ(自宅兼営業所の場合)
- 自動車の型式・車台番号・年式・乗車定員・種別・最大積載量...車検証を見ながら書き写す
- 事案発生理由...新規登録なので「新規許可」
5. 車検証
元本でもコピーでもOKです。使用しようとする自動車の確認のためですので、返却されます。
書類を陸運支局に提出する
以上で書類の記入は終わりました。
1〜3はそれぞれ1枚、4は2枚、これに車検証を加えて計6枚を提出します。
1〜3については控えを提出前にコピーしておいても良いですし、埼玉陸運支局の場合は提出したすべての書類を確認後、コピーしてホチキス止めにして渡されました。
埼玉県内で登録する自動車はまず、埼玉陸運支局に行きます。
- 住所...埼玉県さいたま市西区大字中釘2154-2
- 時間...8:45~11:45, 13:00~16:00
- 提出場所...2階 輸送担当
埼玉運輸支局に着きましたら、階段で2階に上がり、輸送担当の番号札を取って呼ばれるのを待ちます。呼ばれたら、用意した書類を提出しましょう。担当の方が記載内容をチェックし、判子を押してくれます。また、捨て印を2ヶ所押すように言われますので、書類に押印した印鑑を持参してください。
最後に2枚提出した「事業用自動車等連絡書」のうち1枚を渡されますので、これを管轄の軽自動車検査協会に持っていきます。
軽自動車検査協会での手続き
運輸支局で「事業用自動車等連絡書」をもらったら、管轄の軽自動車検査協会に行きます。
所沢・川越ナンバーであれば、所沢の軽自動車検査協会に行きます。
ここでは、所沢の軽自動車検査協会での手続き順序について書かせていただきます。
<持ち物>
- 事業用自動車等連絡書
- 車検証
- 今つけている黄色ナンバープレート(前・後)
- 印鑑
窓口の順序は、2→5→7→6→7
まず一番奥の建物の中にある、2番窓口に行きます。ここで、黒ナンバーの申請に来たことを伝えます。
書類を2枚渡されます。記入すべき箇所を指示してくれますので、後ろの台で記入しましょう。
記入後、再度2番に[事業用自動車等連絡書・記入した書類2枚・車検証]を提出します。
次に、5番窓口に行きます。ここで[2番でもらったファイル・黄色ナンバー]を提出します。
次に7番窓口に行きます。ここで[5番でもらったファイル]を提出します。
次に6番窓口に行きます。ここで[7番でもらったファイル]を提出します。軽自動車税の申告になります。
最後に再度7番窓口に行きます。ここで[6番でもらったファイル]を提出します。ようやくここで黒ナンバーがもらえます。ナンバープレート代1,510円を払います。
お疲れ様でした
これで晴れて事業者として仕事ができます。軽自動車検査協会でかかった時間は約30分でした。
しっかりと予習をして書類を不備なく揃えていけば、半日程度で終了です。個人事業主ですので、自分の事業用ナンバーはご自分でとりに行ければ今後の手続き(変更など)にも対応できると思いますので、頑張ってください。